解決事例

1 慰謝料額・逸失利益額

保険会社の提示額がどの程度上がることが多いか、以下に、取り扱い事例の中から、いくつかご紹介します。

(1万円未満は四捨五入)

 

(1)死亡事故・当時57才・男性

     保険会社提示額    解決額

葬祭費   120万円 →  150万円

慰謝料  2100万円 → 2800万円

逸失利益 3318万円 → 4747万円

 

(2)死亡事故・当時55才・男性

     保険会社提示額    解決額

慰謝料  2100万円 → 2900万円

逸失利益 3300万円 → 4863万円

 

(3)入院約8.4ヶ月・通院約21.5ヶ月・後遺障害11級・男性

治療費      13万円 →  68万円

休業損害    247万円 → 566万円

傷害慰謝料   260万円 → 350万円

後遺障害慰謝料 250万円 → 420万円

  (※ 当初12級の認定が11級となった。)

逸失利益    120万円 → 1586万円

  (※ 保険会社が労働能力喪失期間5年を主張していたのに対し、67才まで 39年間と認められた。)

総合計     133万円 → 2140万円

  (※ 以下の3(3)にも記載のとおり、過失割合につき、80%提示が20%となった。)

 

(4)入院26日・通院約6ヶ月・後遺障害11級・男性

        保険会社提示額    解決額

傷害慰謝料    38万円→  142万円

後遺障害慰謝料 135万円→  395万円

逸失利益    242万円→ 1727万円

総合計額    501万円→ 2352万円

 

(5)入院約8ヶ月・通院約21ヶ月・後遺障害等級12級・男性

        保険会社提示額   解決額

傷害慰謝料    260万円 → 327万円

後遺障害慰謝料  224万円 → 280万円

逸失利益     119万円 → 335万円

 

(6)入院約19日間・通院約16ヶ月・後遺障害等級14級・男性

        保険会社提示額   解決額

傷害慰謝料     80万円 → 177万円

後遺障害慰謝料・ 逸失利益
          148万円→ 304万円

 

(7)入院9日間・通院8ヶ月・女性主婦

      保険会社提示額    解決額

休業損害     43万円 →  94万円

慰謝料      74万円 → 138万円

 

(8)通院約5ヶ月

      保険会社提示額    解決額

慰謝料      25万円 →  84万円

 

(9)通院約5ヶ月

      保険会社提示額    解決額

慰謝料      26万円 →  75万円

 

2 争点があった事例での解決例

  1. 後遺障害等級3級の事例で、将来の介護費用について、保険会社側は支払わないとの主張だったところ、訴訟上で請求額の半分で和解した。

  2. 逸失利益の算定基礎収入について、事故当時10代の女性について、保険会社側が高卒女子平均賃金を主張していた事案で、学歴計(全学歴)男女平均賃金で解決した結果、逸失利益だけで約620万円増額となった。

 

3 過失割合に関する争い

過失割合が争いになった事例のうち、比較的よく見られる主張・立証方法により裁判を行った事例を以下に紹介いたします。

車両についた傷跡の入力角度、実況見分調書、ないし現場の状況や写真などで主張・立証することが、多くみられます。

 

(1)争点:交差点の付近での事故か否か

相手方保険会社主張:当方の過失70%

解決:現場の実際の建物等の配置と当事者の供述内容を照合した場合に、相手方の供述が不自然であることなどを主張・立証し、当方30%の勝訴判決を得た。

 

(2)四輪車同士の事故

相手方主張:当方50%

当方主張 :当方30%

解決:車両についた傷跡の入力角度、当事者の供述内容の整合する点や矛盾する点などを主張することにより当方勝訴判決を得た。

 

(3)当方・二輪車、相手方・四輪車の事故

相手方主張:当方80%

解決:一審判決で当方0%、相手方100%の判決が下された。その後、高等裁判所にて、当方20%、相手方80%にて和解。当方の追い越しが原因といえるのか、相手方の進路変更が原因といえるのかなど、事故の具体的な状況が問題となっていた。

 

 

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